京都から東京への帰りに、本ブログを読んでくださっている知人と会うため、岐阜県を訪問した。山里の人々の社会と生活に造詣の深い知人に、日本の棚田100選にも選ばれている坂折棚田などへ案内していただいた。
この日はとても寒く、棚田を歩いているだけで寒風が堪えた。スラウェシのトラジャや西シンジャイの棚田に比べると、とても小規模の棚田だが、その一つ一つが石積みで作られている。石積みしたところがところどころ膨らんでいるのを「孕んでいる」といい、いったん石垣をはずして石を積みなおすのだそうである。知人は、この棚田の石積みの技術を受け継いでいく活動をしているが、それが地元の方々に誇りとやる気を与えている様子である。坂折棚田米は大人気で、棚田保存会が組織されている。
実際には様々な試行錯誤があるだろうが、知人のような外部者(といってもすでに15年も在住)の働きかけがそこに住む人々に励ましと勇気を与える、そんな活動にも見えた。ほかにも、山里に生きるお年寄りたちから山里を活かす生活の知恵を学ぶ聞き書きの活動も進めている。
この知人、スラウェシやトラジャの大ファンでもある。トラジャの地域振興に思いをはせながら、これから何か面白いことができそうな、そんな予感を勝手に抱きながら、東京へ戻った。
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