ヒロシマについて書いたJohn Herseyのノンフィクションをもとにした前衛的な演劇『窓の陰からの光』が、3月29日夜、我が家の2階で上演された。案内には、「たくさんの者が亡くなったときに彼らはなぜまだ生きているのかと問うのであった」という一文が付け加えられている。
上演したのは、Komunitas Seni Stupa Makassarというグループで、顔を白く塗り、白い下着のような服を着て、日本をイメージさせるようなクラシックの現代音楽や邦楽を交えた一定テンポの音楽のもと、6人の演者はゆっくりと、しかし、ときには激しく体を動かす。原爆投下後の体中の痛みでスムーズに動けない者、水の中に飛び込んだ者を助けようとする者、ひたすら水を探し求める者、もう亡くなっているかもしれないわが子を抱きながらさまよう者・・・。それらが、パントマイムのように、暗い照明のなか、うめき声を発しながら、ゆっくりとゆっくりと演じられていく。
我が家に集まるイニンナワ・コミュニティの若者たちは、斬新な表現や思考を形に表す場を提供する「我々の仲間たちの仕事」というプログラムを開始し、今回の上演がその第1号となった。今後も、演劇や文芸などの活動を行っているグループの発表会を随時行っていくとのこと。また、毎週土曜夜の映画上映会も復活する。4月は、彼らのリクエストで日本映画特集をすることになり、山田洋次監督作品を4~5本上映する。リリーさんの出演する寅さん映画2本、たそがれ清兵衛、隠し剣鬼の爪、武士の一分、などの予定。
また最近、イニンナワ・コミュニティにたくさんの若者が集うようになり、賑やかになってきた。
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