2010年2月23日火曜日

インドネシアの盲人比率は全人口の1.5%

2月22日付けのSeputar Indonesia紙に、「ボゴールにアイバンク設立」という記事が載っていた。元大統領のハビビ氏の奥様が盲人福祉団体の会長を務めているらしく、保健大臣や夫のハビビ氏とともに写真に写っていた。

この記事によると、インドネシアの盲人比率は全人口の1.5%。すなわち、全国に約300万人の盲人の方がいる計算になる。ちなみに他国での盲人比率は、バングラデシュが1%、インドが0.7%、タイが0.3%であり、世界的に見ても、インドネシアの盲人比率はかなり高い、ということである。

インドネシア国内で最も盲人比率の高い州は、なんと、筆者が居住している南スラウェシ州で2.6%、最も低い州は東カリマンタン州の0.3%である。南スラウェシ州には約18万人の盲人の方がいる。東インドネシア地域への玄関口、開発の拠点を自負する南スラウェシ州だが、識字率や乳児死亡率など、教育・保健分野のインデックスは全国平均を軒並み下回っている。高い盲人比率も含め、何かが根本的にまずいのではないかという気がしている。

インドネシア全国での盲人となる原因は、白内障が52%、緑内障が13.4%、近視・遠視・乱視などの屈折障害が9.5%、網膜症が8.5%、などとなっている。

インドネシアに住んでいると、徐々に改善されてきているとは言うものの、障害を持った方々への配慮はほとんど見かけない。ジャカルタなどでは、盲人の方向けの点訳奉仕なども行われているようだが、必要とされる書物の数と内容が圧倒的に不足している。社会が安定し、経済が好転して生活が少しずつ豊かになっていくなかで、障害を持った方々への配慮が改善されていくことを願うばかりだが、その道はまだまだ遠そうである。


インドネシアの点字は、アルファベットを基にした表記のようである。以前、訪れた研修施設では、オーストラリアの教会関係団体が作った点字指導書のインドネシア語訳版を使っていた。

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