2009年2月7日土曜日

トランス・スタジオ・リゾート計画

「マカッサルで、東南アジア最大の、ディズニーランドのようなレジャーランドを建設中」と書いたら、いったい何人が信用してくれるだろうか。

トランス・スタジオ・リゾート・マカッサル(Trans Studio Resport Makassar)と名付けられたプロジェクトは、マカッサル南西のタンジュンブンガ地区に向かう「海の中道」の途中に、総敷地面積11万平方メートル、23種類の遊具を備えた2.2万平方メートルの屋内施設を建設中である。Theme ParkとMagic Cornerはすでに70%が完成、2009年6月中旬の営業を予定している。また、Hollywood Scenes、Thrilling Adventure in the Lost City、Trans Studio Walk、Tropical Atrium、Fashion Hubなどの施設は、2010年の完成を目指すとしている。

このプロジェクトは、ハイルル・タンジュンを総帥とするパラ・グループとユスフ・カラを総帥とするカラ・グループの合弁で進められており、総投資額は1兆ルピアに上る、と2009年2月7日付FAJARが報じている。リゾートの入り口には5つ星ホテルと12階建てのオフィスビルも建設されるそうである。

しかし、この夢のような計画は、予定どおりに実現するのだろうか。世界的な景気後退の影響を受けて、マカッサルでも大規模なビル建設などの資金繰りが危うくなり始めている。カラ・グループが中心部に建設しているカラ・タワーも建設を一時中断するという話が出ているほどである。

空港も新しくなり、東南アジア最大の敷地面積ということで外国からの客も見込みたいところだろうが、現実に即して、注意深く見ていく必要がある。これまでのマカッサルでのホテルや施設の状況からすると、例外はもちろんあるものの、メンテナンスが悪くて、1年経ち、2年経ちすると、中身がどんどん陳腐化するケースがよくみられる。鳴り物入りで建設したセレベス・コンベンション・センターは、手抜き工事がばれて、床の全面張り替えを余儀なくされ、イベントも少なく、閑古鳥が鳴いている様子だ。

このリゾートで働く従業員の募集広告も新聞に掲載され始めた。このご時世で、どこかの国では、中高年の人々までもがこうしたリゾートへの就職に殺到しているようであるが、マカッサルではどうなるのだろうか。はたして、6月の仮オープンにこぎつけられるかどうか、見守ることにする。

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