2010年3月6日土曜日

マカッサルの日々

先週、今週、そしておそらく来週もマカッサルの日々である。2月前半、続けざまに4本出張を入れ、途中で、マカッサル発マムジュ行きの飛行機が急遽キャンセルになり、13時間夜行バスに乗るというオマケまでついたが、何とか体は持ちこたえた。

出張から戻って、3月4日開催のセミナー準備に明け暮れ、セミナーも何とか無事に終わらせることができた。これは、ひとえに優秀なアシスタントたちが面倒なロジ関係をすべて引き受けてくれたことがきわめて大きかった。心から感謝している。

ここ数日、マカッサルは学生デモが激しかった。最初は、経営難に陥ったセンチュリー銀行へ多額の公的資金を注入した政府(とくに当時中銀総裁だったブディオノ副大統領とスリ・ムルヤニ蔵相への名指し批判)の判断への批判、および公的資金注入は問題ありとした国会決議への支持が学生デモのテーマだった。しかし、デモ首謀学生を拘束するため、警察がムスリム学生連合(HMI)マカッサル支部に押し入り、建物の一部を破壊したことが、デモ学生たちの警察への怒りを爆発させた。学生デモはエスカレートし、あちこちで大学前の公道を封鎖して古タイヤを燃やす学生たちに警官が催涙ガスを発射し、学生が投石や火炎瓶で対抗するという事態になってしまった。

交通は遮断され、あちこちで大渋滞となった。政府公用の赤ナンバー車が学生に襲われ、赤ナンバーのトラックや救急車が被害にあった。

またもや過激化したマカッサルの学生デモ。これでは、いくら努力しても、マカッサルの対外イメージは悪化する一方だ。「マカッサルの恥」と学生をののしる市民も少なくない。一方、学生は、10数年前に同様の激しいデモを行った学生たちがその後政治エリートに転身していった姿を見ている。自分たちも先輩に負けない騒ぎを起こしたい、というのであろうか。

嘆かわしい事態に直面した、マカッサルの日々である。

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