それでも、スラウェシのなかでは最も貧困人口比率が高いのも事実。そこで、数年前から取り組んできたのが「トウモロコシ増産による農民所得の向上」である。この結果、産出量では南スラウェシや中スラウェシにはるかに及ばないにもかかわらず、「トウモロコシといえばゴロンタロ」というぐらい、トウモロコシがゴロンタロを代表する産品になってきた。でも、見かけるトウモロコシのほとんどはBISI-2といった外国企業が持ち込んだ品種。地域開発を考える場合に、地域性とどうつなげていくのか。これはけっこう大事な課題なのだけれども、ま、この辺は私のお仕事関係の話なので、ひとまず置いといて・・・。
そんなわけで、ゴロンタロでさっそく、ゆでトウモロコシを食べてきた。色の白い、地元種のトウモロコシである。ゆでたてのアツアツで手に持てないぐらい。

日本のスイートコーンと違い、トウモロコシ自体に甘みはない。そこで、このトウモロコシに、塩と小エビとココナッツを混ぜたものを付けて食べる。小エビの食感がなかなかいける。ちなみに、南スラウェシでは、塩と唐辛子を混ぜたものにレモン汁をかけ、それにトウモロコシを付けて食べる。こちらもなかなかいける。場所によって、様々なトウモロコシの「タレ」があるのだ。

そしてトウモロコシと一緒に売られていたのが、イラブロ(Ilabulo)と呼ばれるゴロンタロの包み焼きの一品。サゴヤシ、鶏の内臓(砂嚢)をまぜたものを葉っぱに包んで焼いたもので、辛いサンバル(チリソース)と一緒に食べる。これも美味だが、何本も食べると飽きる味かもしれない。

トウモロコシ屋台のおばさんの恥ずかしそうな笑顔がほほえましい。

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